洋風の暮らしに慣れたとはいえ、私たちは「和」に触れるとき、ほっと心が癒されます。
~和室の床の間に掛け軸を飾る~季節に合った掛け軸に掛けかえる~
掛け軸一幅でその空間を創造できます。その場の席に合った図柄であったり、その季節に応じた構図などを掛けるだけで、その場を演出できます。
掛け軸の本紙、つまり、絵図や書を鑑賞、一文字・裂や軸先を吟味して、全体を一見して捉えるとなんとバランスのとれた掛物だと感じます。
掛け軸の構成は掛軸ならではの黄金比率で組み立てられています。そのため、掛物の前に佇むと不思議と和むのはそのせいです。
あらためて、本紙に眼を配ると実に緻密に描きこんでいることに驚きます。日本画は線が命のように、繊細な細い線であったり、ときに大胆に一気呵成に描かれた線であったりします。
色、墨の濃淡にしてもしかり。鮮やかなるもの朧なるものが一体となりし作品に感服いたします。
掛け軸の掛け場は床の間ですが、洋間や廊下、玄関などに掛けるのもこれまた粋なものです。
皆様にもっと気軽に掛け軸に親しんでいただけたらと願っています。
たかが掛け軸、されど掛軸♪
掛け軸は日本美の粋なり
掛け軸は書画の服飾であり、床の間を飾る日本の美の粋である。
掛け軸は継ぐこととみたり
掛け軸は裏打紙、さらには各部分の裂を切継いだもので、あたかも一枚の和紙、一枚の裂地でできているように仕上げます。
掛け軸の基本は裏打ちにあり
裏打ちとは、本紙または裂の裏に保護・補強のために和紙を貼ることです。